採用担当は、履歴書や職務経歴書を毎日山のように読んでいます。すると、誰がポジションに当てはまりそうか瞬時に分かるようになってきます。しかし、職歴が多岐に渡る場合、職務経歴書だけでは何をやっている人なのか分からない、という場合があります。そこで、年表を書くことをお勧めします。
ベンチャーで採用担当になった時の話
私は、以前20名ほどのベンチャー会社で採用部門をゼロから立ち上げ、技術職・営業職・バックオフィス・経営層の採用に携わりました。
その会社に入社する前は、診療放射線技師として働いていたので、全く知識はありませんでした。ただ、他のベンチャーに学生時代インターンしていたこともあり、何となくベンチャーの内情は知っていましたので、その時のベンチャーの雰囲気を頼りに、手探りで採用を進めていました。
採用に関しては、当時そのベンチャーのビジネス開発に関わっていた社外の方(仮にAさんとしておきます)から、教えていただき、ダイレクトスカウト、エージェントの存在を知り、紹介して頂いたり、自分で開拓して行ったりしました。
「採用もマーケティング勝負になっているんすよね〜」とAさんは、私が参加した初回のMTGで話していました。要はただ求人情報を出して座っているだけでは、応募が見込めないということです。
これは、他社の採用担当の方と交流している際にも、似たような悩みを聞いたことがあります。一人でできる施策も限られるので、その中でどう全社を巻き込めるかですが、そうするとほぼ経営判断に近くなっていきます。
経営に関わる人事担当者はCHROなどと呼ばれますが、サイバーエージェントの曽山さんやLINEの青田さんは有名です。青田さんは「人事のへや」というオープンチャットも立ち上げ、中で人事に関わる相談事が会話されるような仕組みを作っています。
「月200件送って、うち5%返事返ってきたらちょうどいいくらいだから」とAさんに言われ、よくCMで見かけるスカウトの送れるサイトから、一人一人自分の言葉で編集してメッセージを送ったり、
あるときは、エージェントのリストをExcelファイルで渡され、「とりあえず聞いてみて」と連絡先を紹介して頂き、20社くらい片っ端に連絡を取っていました。エージェントにも、両面と言って、候補者・企業に同じ方が担当する場合と、RA/CAが別れている場合とがあることも知りました。
採用ポジションも様々で、そもそも個々の職種でどんな職能があるのか、その上で会社にマッチしそうな方は誰なのか、そして、面接を進める中でネックになりそうなポイントは何かを見極めて行きました。
ベンチャーの一番の魅力は、事業に直接関われることですが、反対にネックは、高い給与は見込めないということです。代わりにストックオプションなどで将来的に担保するというやり方が多いのではと思います。
履歴書・職務経歴書の書き方でだいたいのことが分かる
そして、どんな人が自分の会社に入社してくれそうか、というのも、履歴書や職務経歴書を読んだ瞬間に、だんだん分かるようになってきます。この人は、多分扱っている商品がちょっと違うから合わなそうとか、この人は、前にも似たようなプロダクトの開発に関わっているから、やりがい的にもマッチしそうとか、そんな感じですね。
また、細かく書いていない人は、判断材料に乏しいので、なかなか採用側も検討しづらいところがあります。
そして、自分の言葉でこれまでの経験をきちんと話せる人は、たとえ転職回数が多くても面接のステージまでは進みます。少なくとも私の場合は、そうでした。
しかし、沢山のプロフィールを日々見ていると、採用する側もだんだん惰性になってきたり、追いきれなくなってきます。
キャリアの棚卸しを1枚にまとめると目に留まる
そんな際に、履歴書+職務経歴書の他に、これまでのキャリアの棚卸しを1枚にまとめている方は目に留まります。
以下は私の場合です↓
なぜなら、その人の一貫したストーリーを感じることが出来るからです。
また、以前見かけたのは、自分の失敗歴を履歴書風にまとめていた方もいました。
リスクもありますが、失敗例も伝えることで、逆に信頼感を醸成することも出来るケースもあると思います。
最終的には、「その人の人生には、これまでどんな物語があり、これからどんな挑戦をしようとしているのか」がわかると、一緒に働きたいという気持ちが強くなります。
これは、逆もまた然りで、個人や会社がどんな事業をしていて、そのストーリーが一貫性を持って伝えられると、ビジネスの信頼を勝ち得て、人の採用もし易くなります。
採用LPでマンガが最近流行っているのは、マンガが企業のストーリーを効果的に伝えられるからです。
最近、私は個人企業の方のストーリーをA4 1枚でまとめる仕事をいくつかいただくようになりました。
ご興味がある方は、こちらからお試しください。
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