ITエンジニアと一括りに言っても様々な職種があります。これまで自らエンジニアの勉強をして、未経験でエンジニア転職した経験と、過去にベンチャーでエンジニア採用を担当した経験から、どんなエンジニアのキャリアがありそうかについてまとめていきます。
エンジニアといっても色んな仕事がある
まず、エンジニアというと「ものづくりを担当する技術者全般」をイメージすると思います。
ですが、エンジニアという仕事で調べてみても、メカを扱う機械系エンジニア、車や飛行機の点検をするエンジニア、電子基板の設計を扱うエンジニア、基板に埋め込まれたチップにファームウェアという専用のソフトを書き込むエンジニアなど様々です。
その中でもITエンジニアというと、情報技術(IT)に関する専門的な知識やスキルを活かして、コンピューターのシステムや基盤を設計・構築・運用する技術者のことを指します。
WebエンジニアはITエンジニアの中でも、インターネットを介して商品やサービスなどを提供する業界で活躍する技術者を指します。
ITエンジニアの方がより堅いイメージがあります。例えば、金融や医療など重要な情報を扱う業界では、インターネットを介さず、必要な部署でだけ情報共有すると思います。「基幹系システム」「情報系システム」などと呼ばれますが、開発にもかなりプレッシャーがかかるところだと思います。
Webエンジニアは、もう少しとっつき易く、イメージがし易いのではないかと思います。WebとはWorld Wide Webの略称で、インターネット上で、テキスト、画像、動画などの情報をWebページとして公開し、Webブラウザを用いて閲覧する仕組みを作る人ですね。
基幹系システムは、Javaでコーディングされることが多いですが、Webシステムの場合はPHPでコーディングされることが多いのではないかと思います。Javaの中でもJSP(JavaServerPage)というWebシステムを作る用の書き方もあるのですが、コンパイルをしたり、環境設定が面倒くさかったりするので、PHPの方が多いです。
完全に0からWebアプリをJavaで作るために、Herokuのスターターキットを以前試したことがありますが、環境設定で挫折しました・・
未経験からITエンジニアになるには

正直、高校生や大学生の頃からコーディングを学び、自分でも何か作っている人の方が、エンジニアとしての素養を伸ばし易いと思います。若いうちにある程度作れます、あるいはチームで何か作ったことがあります、という人は重宝されるのではないでしょうか。
例えば、大学の中にはプログラミングを授業の中で勉強するような科目があります。(一例)
コロナ禍の影響でシラバスの資料をWeb公開している大学の講義もありました。
色んなプロジェクトに参加させてもらい、その中で開発の経験を積んでいく、というのがITエンジニアの主な成長プロセスです。
新卒からITの会社に入社し、エンジニア職に配属されるのがゴールデンスタートだと思います。ITエンジニアに特化したエージェントさんは、3~5年とキャリアを経る中でどれくらいのことが出来ると良さそうか知見を持っている担当者がいるのではないかと思います。
社会人から未経験でエンジニアになる場合は、SESといった形で色々なプロジェクトにアサインさせてもらうところから、スタートするケースが多いのではないでしょうか。そこから、徐々に責任あるポジションに潜り込んでいく、というのがベストです。結局は人対人の人間関係なので、技術以外の部分でリカバリーしていくと良いかなと思います。SESについては、また別記事でまとめます。
8~90年代頃から開発に関わってきた30年キャリアのエンジニアさんなどは、自分である程度なんでもかんでも出来てしまう、いや、何でも自分で調べて頑張って実装するのが当たり前だったため、野武士のような風格を讃えている方もいらっしゃいます。
キャリアを積んでいく中で、段々とチームをまとめていく側になっていくのか、あるいは専門性を高めて、一つの分野でご意見番的になるのか、やり方は主に二つに分かれていくように思います。
日進月歩の業界のため、ずっとプレイヤーでいるのは相当キャッチアップしていかないと厳しいです。
重宝されるエンジニアはDevOps、SRE?

生成AIのサービスが雨後の筍のように最近伸びてきています。個人でも生成AIを活用すれば、小さなサービスは作れるようになってきましたが、それでもリファクタリングだったり、バグの修正だったり、サーバー間の連携システムが安定的に稼働しているか、構成図とにらめっこしたり、メンテナンスしたり、という部分は人力でやらなければいけない部分が沢山あります。
コーディングして完成、だけでなく、その後の安定運用も見据えて色々な動きが出来る役割がここ最近は求められています。開発(Dev)と運用(Ops)の両方に関わるという意味で、DevOpsなどと言ったり、SRE(SiteReliabilityEngineering:サイト信頼性エンジニアリング)などと言ったりします。この職種は、まだまだ手が足りていないのが現状だと思います。
何故かというと、複合的なITスキルが必要だからです。OpenAIのサイトがこれだけ沢山の人が利用している中で安定的に運用されているのは、クラウドサーバーを監視運用し、随時必要な改善をおこなっている人達がいるからです。
TwitterがXに変わり、どんどんサービスの中身が変わっていく中で、動きが重くなりながらも極端に大きな障害が起こっていないのは、中で働くエンジニアが開発と運用を頑張っているからに他なりません。
個人で活動していて、会社用のWebサイトを作って納品するとかであれば、そこまで大掛かりなシステム運用は必要ないのですが、沢山の人が使うシステムになればなるほど、保守の仕事が増えていくことになります。
そのため、保守だけを専任で担当するエンジニアもいますが、開発スキルが身につく訳ではないので、別でキャッチアップする必要があります。
生成AIによって、これまで人力で作っていた要件定義〜開発までの一連のプロセスが、ガラッと大幅に変わっていくと思います。研修で取り入れたり、ディレクター業務に既にないと困る状況になっているという話も聞きます。
すると、元々エンジニアが何故存在するかというと、必要なものを作って届ける役割なのですから、三人の大工ではないですが、目的を持ってモノづくりに取り組んでいるかどうかが一番の鍵になると思います。
コメント